2017年03月15日

涙腺崩壊! カルテット9話ネタバレ感想

の〜ぼりざか〜 アハッハーン
く〜だりざか〜 アハッハーン
そうね人生は〜 まさか!

「人生には三つの坂がある。登り坂。下り坂。まさか」

第1話でそう語った真紀がいつも口ずさんでた変な歌が、死んだお母さん(演歌歌手)の曲だったなんて! 
それこそ「まさか」でしたよ。まさか真紀の過去に根深く絡んでいた歌だったとはね。


義理のお父さんからDVを受け続けた末に、「早乙女真紀」という女の戸籍を買い、生まれ故郷の富山から14年前に姿を消した彼女の本当の名は「やまもとあきこ」でした。

何て平凡きわまる名前でしょうか。
まるでそれこそが偽名のように。
名前は記号に過ぎないことを象徴しているかのように。


富山県警の刑事(「真昼の悪魔」にレギュラー出演中ですのにお疲れ様です)が語る話に、「速攻種明かしか」と少し肩透かしをくらった9話の冒頭でしたが、このドラマには無駄エピソードがなく、すべてのシーンや台詞が大構図内に綿密に配置されていることは、ファンにとっては周知の事実。


そして出ましたよマイダーリン家森くんのお理屈タ〜イム!(嬉)

熱帯魚が飼いたい、ニモが欲しい、と盛り上がる一同に、ただちに水をさす家森くん。

ニモ飼いたい.jpg

ホッチキスは商品名でしょ? 
バンドエイドも商品名でしょ? 
ポストイットは付箋紙。
タッパーはプラスチック製密閉容器。
ニモは商品名です。
あの魚の名はカクレクマノミです。
本当の名前で呼んで?


本当の名前で呼んで.jpg
わざわざ走ってホッチキスを取りにいって戻ってきて力説w


実際に彼が喋ったセリフはこの2倍以上あったんですけど、その長広舌に耳を傾けるメンバーはなしw

いや別にニモでいいじゃん。
てかもうホッチキスでいいだろ、今さら「ステイブラー」って呼ぶことになんか意味でも?

って視聴者は思います、当然。
しかしもちろんこれは、真紀さんの本当の名前が早乙女真紀ではなかったという事実を隠喩しているのですよね。

真紀は軽井沢の別荘までやってきた富山県警の刑事に任意同行することになり、いつわりを知ることになったカルテットのメンバーに別れを告げます。


本当の私は・・・私は・・・私は・・本当の私は・・・


泣く寸前に顔をゆがませて、真紀は本名をみんなに告げる事ができません。
そしてすずめちゃんは、こう言うのです。


真紀さん、もういいよ。いい、いい、いい。もういいよ。もう何にも言わなくていい。
真紀さんが昔誰だったとか、もう何にも
私たちが知ってるのはこの、この真紀さんだよ

知ってるよ? 
真紀さんがみんなのこと好きなことくらい
絶対それは嘘のはずないよ
だってこぼれてたもん
人を好きになるって勝手にこぼれるものでしょ
こぼれたものが嘘なわけないよ



「人を好きになるって勝手にこぼれるもの」というセリフは、以前真紀がすずめに言ったそのままです。

この二人のやりとりではダム決壊でした。
もちろん満島ひかりは文句なしに上手いけど、松たか子の「信じてほしい」の絶妙さに痺れました。
終始、普通の人のようでいてどこかつかみどころのなかった真紀が、「自分」に戻った瞬間に胸を衝かれました。
そして「早乙女真紀」という存在と、彼女と共に過ごした時間を肯定し切ってくれた仲間によって、早乙女真紀の14年間の生活の終焉がもたらされことに、泣くしかありませんでした。

真紀さんの夫さんの述懐にも泣けました。

6話で語られた夫婦崩壊に至るエピソードの発端は、バイオリンをあっさり捨てて「平凡な専業主婦」になった真紀でした。
大好きだったミステリアスな彼女が普通の女になって恋愛感情がなくなった夫。そのあげくに失踪してしまい、天涯孤独の境遇に舞い戻った真紀。


真紀ちゃんは普通の人になりたかったんだ・・



すべてを悟った夫さんにそう泣かせるのうまいなぁ。戦慄が走るほどに。
だってこっちは6話で巻夫婦のエピは綺麗さっぱり完了したと思ってたんですよ。
なのに3話も費やした後に、がらりと異なる視点を開示するんですもの。
同じ6話なのに今や全く違う目で見るしかないトリックアートが見事すぎて、脱帽するしかありません。


あ、そうだ、それから、1話からずっと、真紀さんだけ転ばなかったこととか。

真紀さんが富山県人であることが示唆された先週、ネットでは「だからいつも真紀さんだけ、雪道とか凍った場所で転ばなかったのか」という鋭い省察が即座に寄せられていました。
確かに氷上の魚釣りでも真紀さんだけ転んでなかった。
なぜなら雪国出身だから。
もう! 気づかない人は一生気づけないよ!ww


そんな「ウォーリーを探せ」的なお宝さがしも楽しいカルテット9話の視聴率は「まさか」の爆上げ、二ケタでした!
視聴率なんかどーだっていいわと思っちゃいてもやっぱり嬉しい!
だって掛け値なしに素晴らしいドラマだから。
最終回を見るまでもなく、めったにお目にかかれない傑作だと断言できるから。
一枚ごとに全然違う味のクリームが挟まってるミルフィーユを食べてみたら、驚愕の美味体験でしたみたいだから。そういう次元の違う新しさだから。

・・などとランチタイムに同僚に力説したら、「初回で見るのやめたわ」って人が、週末にちゃんと見てくれて(ネットで拾ったらしい)、

「めっちゃくっちゃ面白かった! そして高橋一生かっこえ〜!」


鼻息も荒く、私のデスクまで報告に来てくれました。
一生の親友になれそうです。
頼まれてないけどananも貸そうかなと思います。

posted by KIKI歌野 at 23:11| Comment(2) | ドラマ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月11日

家森くんへの萌えを語る: カルテット8話 ネタバレはたぶんない感想

高橋一生載ってるanan見ました。

anan (アンアン) 2017/03/08[官能の流儀] -
anan (アンアン) 2017/03/08[官能の流儀] -
え、売り切れてる


とてもきれいに撮れてましたが、どちらかというと服着て動いてる彼のほうが好きでした。カルテットで演奏するとき、襟元をガッと開けて肌を見せるチラリズムのほうが裸をうわまわってセクスィ。

鎖骨.jpg


さて、今期ダントツにハマってるドラマは、やはりなんといってもカルテットでございます!

このドラマに夢中な人はすご〜く多いんじゃないでしょうか。
心の深いところで、どうしようもなくこのドラマに吸引されて虜になって、次回放映を待つ一週間、ふとカルテットに想いを馳せてしまう。リアルtwitterやってなくても心のリツイートは一万回はかどってしまうドラマだと思うんです。

逃げ恥のように「めっちゃ面白いよ〜! おすすめ!」と誰にでも陽性に堂々発信できるドラマとも言えないので、私みたいに言語能力が普通レベルの気弱な人は、「実は面白いんだよ・・びっくりするくらいだよ・・」と、絞り出すような小声で訴えるのが精いっぱいw

つかみどころのない人の目線に絡み取られていくよう。

「あ、わかったぞ」と思うそばから、脚本に裏切られて呆然自失に陥る快感。
何か天才的なものに圧倒されたがるマゾヒストの気がある人なら(私だ)、このドラマが嫌いなわけがないのでは。

高橋一生演じる家森くんラブな私ですが、松田龍平演じる別府さんもいいですね〜。

すずめちゃんの夢の中で、別府さんがナポリタン作ってくれて(実際、別府さんは共同生活初日にナポリタン作ってくれたっぽい)、すずめちゃんに「ナポリタンは危険です」とエプロンをかけてあげるとこ、うっとりしました。あんな手の綺麗な男性にそんなことされたら、そりゃ好きになっちゃいますよ〜。

そして白い服を着て、別府さんとコンサートに出かけるすずめちゃん。
その夢の中のすずめちゃんは、見たこともないほど幸せそうで、「女の子」してて。

でも現実世界で別府さんとコンサートにでかけたのは、黒い服を着た真紀さんで、そう仕向けたのはすずめちゃんで。

別府さんのこと好きだけど、別府さんは真紀さんが好き。2人に幸せになってほしい。

そんな建前で、この小さなカルテットの世界を守ろうとするすずめちゃんのいじらしさ。
子供のころお父さんの詐欺の片棒を担がされたすずめちゃんは、ずっと心を閉じてきたから、自分の心にも上手に嘘をつくことができたのです。

そんなすずめちゃんに、ゲームを装って愛を告白した家森くんにも泣けます。
なんてわかりにくい男なんだあんたはw
S.A.Jの三段活用てwww

S: 好きです。(告白)
A: ありがとう。(その気がないので相手は礼だけ言う)
J: 冗談だよ。(告白をなかったことにする)


すずめちゃんに男として見られていないことを、家森くんは敏く悟ってこっそり傷ついてしまう。本当には愛されたことがない家森くんもまた、自己防衛という名の嘘がやたら上手になってしまった大人なのでした。
いいなあ、もう。
異様に理屈っぽくてナイーブで図々しくて生活力がなくてw


ここで唐突ですが8話の家森くん特集をせずにはいられません。
カルテット観てない人にはなにがなんだかわからない特集ですが、セリフもいちいち面白きゃ演技の上乗せもすごいので。

夢の話聞いてもへーとしか答えられないでしょ。
へーからは何も生まれませんよ。
へーを生まないで。

へーをうまないで.png
氷上のワカサギ(?)釣りで、昨日見た夢の話をしていた他の三人の空気を凍らせる家森くん。
もう半分は家森くんの屁理屈を聞くの楽しみでこのドラマを観ているようなもんですよ。
家森くんの理屈って、「唐揚げにレモン」といい、実はドラマのキーになってるんですね。


別府くん、結婚しても僕を追い出さないでね。
真紀さんお離婚したし、チャンスじゃない?

まきさんオリコンしたし.png
椅子の背にのけぞって別府さんを見つめる家森くん。
その後すずめちゃんには「真紀さんお離婚したし、ピンチじゃない?」と真逆のことを言うのであった。
「お離婚」が好き。
そして別府さんに寄生してはばからない厚かましさ大好きw




別府くん。
別府くぅ〜ん?
2階のトイレの便座があったかくならないの

2階のトイレの便座.png
「別府くぅ〜ん?」の抑揚ww
「ならないの」って子供の訴えか! 別府くんの子供か! このポーズやめて!
そして素直に立ち上がってトイレを見に行く別府くんてひたすら優しい。



僕は女性を好きにならないようにしてるんで。
向こうが僕を好きになる確率がきわめて低いからです。

僕は女性を好きにならない.png

真紀さんに「家森さん、自分のことわかってたんですね」とひどいこと言われても、「わかっているからこその、この性格です」としらっと返す。
大人と子供をゆらゆら行き来してるのが家森くんの魅力のひとつかも!

うう、すみませんちょっと私、萌え語りが気持ちわるいことになってるかもですが、演出も脚本も高橋一生の魅力を最大限に引き出したなぁと思います。

「逃げ恥」での星野源もそうでしたが、このドラマの高橋一生には「自分だけがこの人の魅力をわかる」と思わせるニッチな魅力の開花があって、もちろん数万人〜数十万人の女性が同一にそう思ってるから、ニッチなんて幻想ではあるんですが、アイドル(=偶像)の存在価値はそこにこそあります。「彼(彼女)は私のものである」という幻想をリアルに愉しませてくれること。

たとえば、確信犯的な、「ぽすっ」。

すずめちゃんに「別府くんと真紀さんがうまくいくように協力してください」と詰め寄られて、黙ってふとんの上にぽすっと寝っ転がる家森さん。

ぽすっ1.png
すずめちゃんを見つめて寝っ転がりーの

ほすっ2.png
四分の一回転しーの

ぽすっ3.png
枕に顔うずめて、「へー・・」

すずめちゃんの心を見透かしていて、自分もすずめちゃんへの片思いを押し殺しているから「へー」としか言わないのです。

だって、片思いは「夢」だから。

この演出狙ってるでしょ!
クソ可愛いじゃないか、この・・とか悶えさせたがってるでしょ! 
ああそうさ、思うツボですとも!
寄り添いたいですとも!(むしろ覆いかぶさりたい!)


と、恥ずかしげもなく萌えを語りまくったところで、話をストーリーに戻しますが、(戻すほどのストーリー語ってましたっけ)、真紀さんにまつわるミステリー要素はもう消えたものと思い込んでいたし、真紀さんがちょっとあやしくみえるのはミスリードだったのね、とすっかり安心してました。

しかも視聴者の胸をキリキリさせる片思い話が展開されたので、終幕に向けては恋愛メインでいくのかなぁとまったり見てたら、ラストで背筋が凍るようなミステリーが。

誰でしょう? 誰でもない女ですね。
図1.png


片思いの切なさ吹っ飛んだ瞬間wwww



このドラマは毎回、前の回を裏切るので、来週も今週を裏切るはずなんですよね。
しかも、相当ドラマを観てる人でも予測不可能なぶっとんだ裏切り方をされるから、こちらも推理小説を読むみたいに細部を深読みしすぎてしまうんですが。

もう坂元さんに五体投地です。

早く火曜日来い。
でも来ないで!
終わってほしくないから!

posted by KIKI歌野 at 11:38| Comment(0) | ドラマ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月01日

カルテット 6話ー7話ネタバレ感想

あーー!
もう!!
このドラマ終わるの早すぎる!
気が付けば「えっもう終わり? 今始まったばっかじゃん」ってなってる。

6話は神回でした。
3回リピしましたが、見れば見るほど唸ってしまうできばえです。
マキとミキオ夫婦の生活がどうやって蝕まれ壊れていったのか、脚本と演出と役者の三位一体で詳細に提示してくれました。

いやもー、ほんっとにこまっっかいとこまでよーくできてるんですよ!

一緒に柿ピーつまむとことか(夫は柿の種、妻はピーナツばっか食べてる。関係性の象徴)、空高く舞い上がる凧が地に落ちるとことか、夫がプレゼントした詩集がいつまでたっても読まれずに、最終的に鍋敷きになる扱われ方とか、最高に愛が盛り上がったときに流れていた音楽が、崩壊を目の当たりにしたその瞬間にも流れているとか、唐揚げとレモンにまつわるあれこれとか。

マキが唐揚げにレモンをかけ続けても、2年間何も言えなかったミキオ。
外で食べるときは「レモンかけないで。好きじゃないんだ」と、元同僚にはキッパリ言えたのに。

「外にいるときぐらい、好きに食べさせてくれよ」
「(妻のことは)愛してるよ。愛してるけど、好きじゃないんだよ」

最愛の夫のこんな言葉を、外で偶然耳にしてしまった妻の心情はいかばかりだったか。
それを妻が聞いてしまったことに気づきながら、正面から向き合えず逃亡した夫の追い詰められ感はいかばかりだったか。

非凡さに「みぞみぞ」します。

この夫婦の間には、DVも浮気も借金も、誰かに訴えて納得してもらえるほどの事件はなにもなかった。
100人いれば100通りの理解と批判があるだろうことしか。
正解は提示されない。理解を押し付けない。ただ、見せたいことをつぶさに見せてくれるだけなのだ、このドラマは。

そして7話。

もうめっちゃネタバレしてますけど、マキとミキオはお別れすることになります。
マキはまだミキオを愛してるし、ミキオだってマキを大切に想っているけど、レモンをかけた唐揚げがもう元に戻せないように、関係性は「不可逆」だったのです。

「結婚するまえに、彼がくれた詩集。私はちょっとよくわかんなかった。彼が教えてくれる映画もね、どれも面白くなかった。こんな面白くないものを面白いって言うなんて、面白い人だなあって・・。よくわかんなくて、楽しかったの・・」

そうすずめに語ったマキは、しばし手のなかの詩集を見つめてから、暖炉に投げ込んで燃やすのでした。

理解はなくとも愛はあったのに。
理解できないこともあるってことを、そして理解してもらえない寂しさを、口に出して言えばよかったのに。

口に出せば壊れるなんて幻想だからね!!


それにしても暖炉の使い方ったら!
軽井沢の別荘に暖炉があるのいいなぁって前から思ってたのですが、家森さんのパンツをうっかり燃やして犯行を隠匿したすずめちゃんに笑ったくらいでね。
まさかこんな使い道があったとは。

6話で詩集を何度も登場させて、視聴者の情がすっかり移ったところで、暖炉で燃やす・・・うまい!
そう、捨てるじゃなくて燃やすのがふさわしいんですよね。終焉には。


6話、7話のメインストーリーはこんな感じでしたが、今回のメインのマキ、ミキオ以外にも、とにかくすべての人々(キャラとは言いたくない)が本当にいとおしいんです。

満島ひかりの可愛さ・演技レベルはとんでもないし、若い吉岡里帆はこれから大化けするだろうし、松田龍平はどんな役やっても自分に馴染ませる凄さがあるし、一人一人について1000文字一気に書ける。今時間ないけど。

それに、ぐはぁぁっ!(吐血)なのが、高橋一生ですよう〜!
可愛さ、色気、演技センス、はんぱねぇ。やばい、この人。
「逃げ恥」の星野源さんに引き続き、やられました。

だもんで、今日発売のanan(高橋一生のヌードのってるやつ)も、amazonで予約しちゃいました。
だって店頭で買うほどつわものになれないから!


思い起こせば、あれは10年近く前でしたか・・・。
山Pがanan誌上でヌードを披露したとき、彼の大ファンだった友達が買って、会社の会議室で2人で鑑賞したものでした。
本屋で堂々と買った上、こっそりとはいえ会社で見る・・・若いって恐れ知らずだったわ〜。
今はどんどん常識にしばられてくなあ。


あ、会社といえば、こないだの金曜の夜、会社帰りに草なぎ剛さんを見ました。
「嘘の戦争」のロケだったのではないかと思います。(もうオールアップしたのかと思ってた)
目黒川沿いに短いトンネルがあるんですが、そこにカメラクルーがいて、すみっこの暗がりに黙って立ってたのが彼だったので、地味に腰ぬかしました。
暗くてよく見えなかったけど、険しい顔をしてた草なぎさん、役に入り込んでる感めっちゃありました。カッコよかったです。よく見えなかったけど!

posted by KIKI歌野 at 10:13| Comment(0) | ドラマ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする